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2けた九九・英語…インド式教育じわり人気(読売新聞)

 高度な暗算、コンピューター、英語……。国内の外国人学校で「インド式教育」を学ぶ日本の子供が増えているという。どんな魅力があるのか。

 「12×12=」。日本人の児童が図形の面積をすらすら解いて示すと、クラスメートから拍手が起きた。1月28日、グローバル・インディアン・インターナショナル・スクール(東京・江戸川区)の小学6年生の教室。

 幼稚園から高校段階まで教える同校は、幼稚園で足し算引き算、小学生で2けた同士のかけ算の暗算やコンピュータープログラミング、ヨガなどを学ぶ。授業はすべて英語だ。小学3年で3けた同士のかけ算を解く児童もいるという。

 2006年7月に在日インド人向けに開校したが、日本人がじわじわ増え、今では全校児童・生徒224人の2割以上を占める。川崎市から通う女児(12)は、「最初は数学の難しさや宿題の多さにびっくりしたけれど、色々な国の友達ができて楽しい」と明るく話した。母親(46)は、「子供には英語を早めに習得してほしかった。インドの学校は学費が安いのも魅力」と打ち明けた。

 近年、経済成長が著しいインド。数学やITが強い、というイメージが強いが、こうした教育に成長の秘密がありそうだ。ラジェシュワリ・サンバトゥラージャン校長(50)は、「授業では発表時間を積極的に設け、自分の意見を言える子を育てている。道徳教育にも力を入れている」と強調する。

 インド式の学校は東京都内に少なくとも3校。このうち、三鷹市などで幼稚園や小学校を運営する「リトルエンジェルス学園」でも03年の開校以来、日本人が増え続け、現在は児童の8割を占める。

 ただ、都私学行政課によると、3校はすべて学校教育法上の学校にあたらない「無認可校」。このため、卒業しただけでは日本の大学などに進学できない。また、小中学校は義務教育のため、インド式の学校に通っていることを理由に日本の公教育を受けないと、「就学義務違反になる恐れがある」(文部科学省)という。インド式学校で高校段階まで過ごした日本人の多くは海外の大学を目指すのだという。

 それでもこれほど人気が集まる理由は何なのか。

 神奈川県内で9教室を展開する学習塾「学心塾」(本部・平塚市)が、小学生に99×99までのかけ算を暗記させるなどの「インド式算数」を取り入れたのは02年のこと。以来、児童の国語や英語の成績も算数同様にアップした。同塾の中本豊明本部長は、「インド式では色々な計算法を学ぶため、頭が柔軟になるのでは」と話す。

 インド式教育に詳しい芳沢光雄・桜美林大教授(数学・数学教育)は、「論理的思考力が問われる記述式の大学入試があるなど、インドではレベルの高い教育が行われている。インドの学校に通わせる保護者の多くが日本の公教育に物足りなさを感じていて、学力低下への不安が結果的にインド人気につながっているのでは」と分析している。

 (滝沢孝祐、福田麻衣)

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